統一地方選挙の前半戦で民主党が敗北

2010年の参議院選挙に続き、統一地方選挙でも民主党が敗北

民主敗北、政権に打撃=小沢氏系に「菅降ろし」の声も【統一選】 2011年4月11日 時事ドットコム
10日の統一地方選前半戦で、民主党は自民党との対決型選挙となった知事選などで相次いで敗北、菅政権にとっては手痛い打撃となった。民主党幹部は「厳しい結果だ」と深刻に受け止めている。東日本大震災や福島第1原発事故の対応が長期化する中、直ちに菅直人首相の進退に発展する可能性は低いが、民主党の小沢一郎元代表に近い議員からは、首相や岡田克也幹事長の責任を問う声も出ている。
民主党の岡田幹事長は11日未明、選挙結果について「非常に残念だ」と肩を落としたが、自らの引責辞任は否定した。一方、自民党の石原伸晃幹事長は10日夜、「国民は、菅政権にハンドリングを任せて大丈夫か、ということを示したのではないか」との見方を表明。公明党の山口那津男代表は「菅政権は国民の評価を得られなかった。震災に対する評価が今回の選挙に表れている」と指摘した。
民主党は12都道県知事選のうち、自民党推薦候補と対決した北海道、三重両知事選で敗北。首相のお膝元の東京都知事選は自主投票で不戦敗となった。党執行部は「国政と地方選とは別」(党幹部)としているが、昨年9月の菅改造内閣発足後、主要な地方選では敗北が続き、大震災や原発事故の対応でも指導力不足と批判され、小沢氏系議員からは「最低でも幹事長の責任は免れない」「首相を降ろすしかない」などと悲痛な声が出ている。
ただ、今は被災地の復旧・復興対策が急務で、「菅降ろし」には動きにくい状況だ。民主党ベテラン議員は「復旧・復興のための2011年度第1次補正予算の成立までは菅政権で可能だが、その後の第2次補正成立まで乗り切れるかどうか」との見方を示す。党幹部の1人も「すぐに首相に『辞めろ』とはならないだろうが、じわりと選挙の影響は出てくる」と語った。
自民党は大震災発生後、政府の被災者支援などに全面的に協力し、「政治休戦」に応じてきた。一時は民主党との大連立も模索したが、首相への不信感は強く、頓挫。自民党内には「民主惨敗なら首相自ら退陣を決意すべきだ」(幹部)との声も出ている。
統一地方選挙前半戦の詳細
NHK 2011 統一地方選 速報サイト
http://www3.nhk.or.jp/senkyo/
【県議会議員議席推移】
1193→1119 -74(93.8%) 自由民主党
384→ 346 -38(90.1%) 民主党
43→ 30 -13(69.8%) 社会民主党
93→ 80 -13(86.0%) 日本共産党
1→ 0 -1( 0.0%) 国民新党
0→ 1 +1(100%) たちあがれ日本
169→ 171 +2(100.1%) 公明党
1→ 13 +12(1300%) 減税日本
29→ 57 +28(196.6%) 大阪維新の会
11→ 41 +30(372.7%) みんなの党
今回の統一地方選挙が民主党の大惨敗である理由
・民主の県議会議員の議席384(改選前議席)は、民主党が小泉に惨敗した時の数字である。
・自民の県議会議員の議席1193(改選前議席)は、小泉旋風の産物でありバブルである。
従って自民が1100前半残したのは自民の大健闘であり、民主が以前の惨敗384議席を下回ったのは超惨敗である。何せ与党である。対決型知事選三連敗、取り分け三重は日教組の支配する左巻き帝国だった。
自民党当選率
1119/1244 =89.95パーセント
民主党当選率
346/571 =60.60パーセント
選挙の大敗と岡田克也
今回

2005年の郵政選挙の時


一部のマスコミが発表した、直前の菅内閣の支持率は35.6パーセントだったはずだが・・・


(コメント)
民主党が推薦する松田直久候補と、自民党とみんなの党が推薦する鈴木英敬候補の一騎打ちだった三重知事選挙は、選挙の歴史に残るような大接戦の末の大逆転劇だった。当初数百票の僅差で鈴木優位に推移したが、開票の中盤以降、鈴木候補が千票以上の差を付け始め、このまま鈴木優勢かと思いきや、終盤に突如、一万票以上の差を付けて松田候補がリード。残る開票地区が民主党の岡田幹事長の地元である四日市であり、もはや鈴木候補もこれまでかと思われた。2chの三重知事選の実況スレでは「この期に及んで民主を支持するとは三重のバカヤロー」「三重県人は土人」などの罵声と悲嘆が溢れたが、もう終わったと思われた開票率96パーセントで、劣勢のままの鈴木氏にNHKでまさかの当確マークが付き、2chも大騒ぎになった。結果はご存知の通り鈴木候補の劇的な勝利。
三重県は愛知県以上の民主党王国と言われ、日教組の力も強く、いわば反日左翼の聖地のような土地だったが、ついにその牙城が崩れたわけである。今回の統一地方選挙の大勢を見てみても、自民党の前回の県議の議席数が、小泉旋風の時の置き土産であることを考えれば、数的には目立たないものの、実質的には自民党の大勝利と言っても過言ではなく、民主党は2005年の大惨敗の時よりさらに県議の数を減らし、もはや地方議会の場ではほとんど発言力がない政党に成り下がった。
自民党は前回の大勝で得た議席をほぼ維持し、民主党と対決した知事選は三戦全てを制した。民主党は前回の大惨敗の議席をさらに減らし、大敗北。公明党の議席が微増したのは心外だったが、社民党や共産党の議席も減少し、みんなの党や地方政党が大躍進を遂げる結果となった。
民主党擁護のテレビ局は統一地方選挙の報道にあまり熱心ではないが、今、衆議院選挙を行えば、自民党が単独過半数を獲得するのはほぼ間違いない。自民党は無理に大連立を組まなくても、閣外協力という形を続ければ、選挙に勝てるという結果も残した。このままあと2年、民主党政権が続いたら、民主党がどれほどの支持を失うのか計り知れないものがある。
戦後まもない1947年に社会党委員長の片山哲が組閣した片山内閣が誕生したが、左翼イデオロギーばかりが先行し、無能無策を露呈、それに嫌気がさした多くの国民が、その後の長い自民党政権の時代を支えた歴史的な経緯がある。恐らく、このまま行けば、日本は民主党政権の失政の反動で、片山政権の時と同じく、民主党が次の衆議院選挙で敗北した後に、自民党を中心とした長い保守政権の時代が始まるのかもしれない。
とりあえず県議会の多くで自民党が第一党の地位を占めた結果、外国人参政権もどきのおかしな条例を通される可能性はかなり低くなった。大阪はある意味自治区みたいな感じになったが、地方政党のテストモデルとして、今後は目が離せなくなったように思う。途中での解散がなければあと2年5ヶ月は衆議院選挙がないが、民主党が支持率を回復させる手段は今のところほとんどない。
東日本大震災に際しては、さんざんテレビカメラを引き連れて、被災地視察などの政治パフォーマンスを繰り返した菅首相だったが、その結果がこれではお先真っ暗だろう。マスコミの世論操作もだいぶ効力が弱まってきたようで、微妙に複雑な表情のアナウンサーの顔を見るのも悪くない気分である。次の衆議院選挙まではまだまだ時間があるようだが、じりじりと民主党の首が真綿で絞められていく過程を眺めるのも、娯楽としてはなかなか面白いかもしれない。


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