南アフリカW杯で日本がカメルーンに1-0で勝利

人生には上り坂、下り坂の他にまさかという坂があると言われているが、今回の日本代表の勝利は、日本とカメルーンの両国民にとって、まさかの勝利になったのではないかと思う。日本人にとっては嬉しいまさかであり、カメルーン人にとっては悲しいまさかである。岡田監督は追い詰められて、今まで公式戦でやったことがない戦法で初戦に挑み、それが見事にツボにはまった形だ。
日本が奇襲というと、思わず大東亜戦争の時の真珠湾奇襲攻撃を思い浮かべてしまうが、今回のW杯のカメルーン戦で岡田監督がとった戦法は、まさに奇襲と呼ぶにふさわしい戦法だった。なにせ先発メンバーに本来FWの選手が1人もおらず、フォーメーションも変え、メンバーも10番を付けた中村俊輔などを入れ替え、ぶっつけ本番に近い形で挑むという大胆なものだった。
戦い方も無駄に人数を掛けず、少ない人数で素早い攻撃を行う工夫がなされていて、それまでとは別のチームのように見えた。フィジカルが強く得点力のある本田をワントップに置き、その後ろにドリブル能力が高い大久保、松井を配置した思想は、それまでの岡田監督とは別人のようだ。完全な奇襲戦法なので相手に戦法を研究されることもなく、持ち味を十分発揮出来た。カメルーン代表チームの司令塔が出場しないなどの幸運な面もあったと思うが、運も実力のうちである。岡田監督はW杯で勝利した初の日本人監督になったわけで、サッカー日本代表はアウェーのW杯で初めての勝利を手にした。まさしく日本サッカー史に残る偉大な一勝であり、岡田監督と選手達は偉大な足跡を記した。
日韓戦に敗れた際はボロクソに岡田監督を批判した記事を書いたが、ここに謹んで岡田監督に謝罪し、日本代表チームの勝利を祝福したいと思う。一勝挙げたことで代表チームは最低限のノルマを達成したが、試合はあと2戦残っている。日本代表のW杯での更なる健闘を心から期待したい。

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