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日本が好きなだけなんだよ

Date : 2010年01月03日

天皇陛下のお魚 「プラーニン」

※新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

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プラーニン(仁魚)とは?

今上天皇陛下(平成天皇という名は崩御後のおくり名になるので、即位中の天皇陛下はこのように呼ぶ)が、皇太子時代にタイのプミポン国王からタイの食料事情の悪さについて相談を受け、ティラピア(ナイルティラピア)を50匹タイに寄贈し、それがきっかけでティラピアがタイの国民的食用魚になった。ティラピアはタイ名でプラーニン(仁魚)と名付けられ、現在も広く親しまれている。

ナイルティラピア
250px-Oreochromis_niloticus.jpg

日本名はティラピアとテラピア、どちらでもOK。もともとアフリカと中近東に分布したが、食用にするため世界各地の河川に導入された。雑食性で淡水、汽水の様々な環境に適応するが、冷たい水には棲まない。味は白身であっさりしていて美味。日本では沖縄などで自然繁殖している。日本での流通名として、イズミダイと呼ばれることもある。

日本とタイを泳いだ魚、プラーニン  みんなの大学ねっと。ブログ
http://kyushokuchu.blog53.fc2.com/blog-entry-17.html

わたしは基本的にテレビを見ないのだが、先日なかなか面白い番組をやっていた。それは皇室関係の特番。紀子さまの出産前に合わせてなのか、出産までの経緯なども扱っていたが、それ以外にも他の皇族のエピソードなども交えた内容盛りだくさんの2時間番組であった。

数あるエピソードの中で、もっとも感動したのが「プラーニン」の話題。この魚は現在のタイでは安くて栄養のある大衆魚として広く普及しているらしいのだが、その普及に何と今の天皇陛下が関わっていた!という話である。

事の発端は、当時皇太子であった天皇陛下がタイの養殖試験場に足を運んだことにあったらしい。当時はタイも戦後の貧しい時期であり、タイの国王は国民のタンパク質不足に悩んでいた。そして、その解決策としてタイでは魚の養殖を研究していたのだった。その光景を見ていて、天皇陛下はそのとき研究していたものではなく別の魚をお勧めしたのだそうだ。後にその魚は天皇陛下からタイ国王に贈られ、王宮の池で飼育された後に漁業局に配られて大規模な繁殖が行われるようになった。その魚こそがプラーニンであった。

何で天皇陛下が?と思われる方もいらっしゃるかもしれないが、実はこの方は魚の研究者なのだ。

「ハゼの分類学的研究者であり、日本魚類学会に属して28編の論文を同学会誌に発表している。平成12年(2000年)には海外誌Geneに第一著者として論文が掲載されている。また平成4年(1992年)にはScience誌に"Early cultivators of science in Japan"という題の寄稿を寄せている。魚類学における業績は各国で評価されている。」 (wikipediaより)

こういった経緯で、プラーニンはタイにやってきた。最初に贈られた50匹は繁殖しやすいという評判どおり大増殖し、今ではすっかりタイの庶民の味として定着しているのである。育てるのが簡単ということで、学校での実習としてプラーニンの養殖がカリキュラムに組み込まれているところもあるという。また、1973年にバングラディッシュが食糧危機に陥ったときには50万匹のプラーニンがタイから寄付されたそうである。タイばかり出なくバングラディッシュ国民の命も救ったのである。

日本の天皇陛下が他国のお役に立っていたということ、しかも栄養改善という末端の末端の目に見えにくい、しかし何よりも大切な部分で関与していたということは、聞いていて何ともうれしいことであった。けれども、それ以上にうれしかったのは、タイの人々がそれを感謝してくれているということであった。プラーニンというのはタイの呼び名で、その名はタイ国王によって命名されたとのことであるが、その由来は何と天皇陛下の名前である。天皇陛下の名前の「明仁」から「仁」を取って、それをタイ語で「魚」を意味する「プラー」と組み合わせて「プラーニン」。タイ国王の敬意を感じることができる名である。

それに加えて、この魚が日本の天皇に由来している魚であるということをタイの方々が忘れずに、次の世代にも伝えてくれているということである。授業の一環として養殖で扱われるということを紹介したが、その際には必ずこのエピソードに触れられるそうである。他の方のブログでのアンケートでは、質問したタイ人10人中全員がプラーニンを知っており、その中の7人は天皇陛下が寄贈したことを知っていたという。

タイ在住の日本人の方々のブログから

陛下のお魚「プラーニン」  タイ☆キング of フリーダム in クルンテープ(バンコク)
http://blogs.yahoo.co.jp/torahito68/38304084.html


img_1465838_38304084_1.jpg

実は私は、タイに住んで6年目なのですが、今回のお題の「プラーニン」知りませんでした。りんさん(りんの独り言 bl Ver.)のコメントで、初めて知りました。どうも社員食堂などで、何の魚かも知らずに食べてはいたようですが・・。

結論から言いますと、プラーニンは、こちらタイでは広く知られているポピュラーな魚です。このプラーニンについて簡単に説明いたしますと、40年前に今上天皇(当時皇太子)がタイをご訪問された際に、タイ国王から「国民の栄養不足解消に何かいい手立てはないか」といった相談を受け、翌年、プミポン国王に50匹寄贈され、それをタイで養殖するようになったのが始まりだそうです。

この記事を書くに当って、タイ人にちょっとしたアンケートを実施しました。。。10人ですが。

結果です。
Q 1 プラーニンを知っていますか。

はい 10人    いいえ 0人

Q2 プラーニンは美味しいですか。

美味しい 3人  まあまあ 6人  美味しくない 1人

Q3 プラーニンは、天皇陛下(当時皇太子)が寄贈した事を知っていますか。

はい 7人    いいえ 3人

プラーニンのタイでの位置づけは、昔の日本に例えるなら、いわしみたいなもんでしょうか。味は、そこそこだけど安くて栄養があるよ。てな感じで。育てやすい、繁殖しやすいと言った意見がありました。

食べ方としては、写真のようにカリカリに揚げてしまうパターンが多いようです。味が比較的淡白なので、ナムチムカイ(写真左上)という甘辛いソースをつけて食べたりします。その他の食べ方としては、スープ(トムヤム系)に入れたりするというのもあるそうです。

今回のタイ国王在位60周年記念で各国から集まった国王・皇族の中でも、天皇・皇后両陛下の印象が一番良かったといった記事が、こちらのメジャー新聞「タイラット」に載っておりました。



ザクロ色した魚の唐揚げ  タイに魅せられてロングステイ
http://ameblo.jp/hiro-1/entry-10354449183.html

毎日のように海魚料理を食べても、飽きることがないほどの魚大好き人間でした。

バンコクには日本スタイルの居酒屋が多く、
いつでも日本食を食することができる幸せがあるのですが、
新鮮な日本近海魚となると、
殆ど絶望状態と言っても過言ではないように思います。

タイ人の多くは、天然の海水魚よりも、養殖の淡水魚の方を好む傾向があります。タイ湾から遠く離れた内陸部や山間部ならば理解もできるのですが、海岸線に近い地域の人々も、養殖の淡水魚を好むのは何故なのでしょうか。

タイ湾に程近い魚市場を覘いて見ると、やはり淡水魚のオン・パレードでした。

庶民が愛するプラー・ニン ปลาืนิง ( テラピア )
タイ魚料理の定番のプラー・チョン ปลาช่อน ( 雷魚 )
秋篠宮の大好きなプラー・ドゥック ปลาคุก ( なまず )
淡水魚の高級魚とされるプラー・タプティム ปลาทับทิม ( ザクロ魚 )

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養殖淡水魚の高級魚・プラー・タプティム ( ザクロ魚 ) 一匹150バーツ ( 約430円 )

“ プラー・タプティム ” は、
市場の魚屋さん、スーパー・マッケトで容易に買い求められますが、
養殖の淡水魚の中では高級魚として扱われているだけあって、
タイ庶民の魚とされる “ プラー・ニン ” ปลาืนิง ( テラピア ) よりも2倍から5倍の高値で売られています。

プラー・タプティムの代表的な調理方法としては、
“ 蒸し + ライム味漬し ” と “ 唐揚 + 大蒜塗し ” がありますが、
僕のお好みは、淡水魚の匂いが完全に消え失せる大蒜たっぷりの唐揚です。

家内と僕の二人だけの我が家の食卓では、
30cmもある大振りの魚( 1匹 150バーツ、約430円)は大き過ぎるので、20cm程度の小振りの“ プラー・タプティム ”( 230円 ) で充分です。

聞くところによると、
養殖高級魚の“ プラー・タプティム ”の素性は、
タイ庶民の大衆魚 ( 養殖 ) と称される “ プラー・ニン ” ปลาืนิง を交配させて産み出された魚種なのだとか。

タイの大衆的な養殖魚となった “ プラー・ニン ” の誕生の背景には、
今上天皇 ( 平成天皇 ) が皇太子 ( 明仁親王 ) だった頃の逸話がありました。

《 タイ仏暦の2507年 》 西暦 1964年12月
日本の皇太子と美智子妃殿下がタイ国をご訪問された折に、
タイ国王から “ タイ国民の蛋白質不足問題 ” の話を拝聴。

《 タイ仏暦の2508年 》 西暦 1965年3月25日
魚類学者でもある皇太子は、タイ国王の抱える問題解決の一助として、50尾の “ テラピア・ニロチカ ” ( イズミダイ ) を贈呈。

《 タイ仏暦の2509年 》 西暦1666年3月17日
タイ国王は、チトラダー宮殿内の池で50尾を飼育。
3~5cmに育った約一万尾の稚魚を漁業局に御下賜。

その折に、
“ テラピア ” のタイ語名を “ プラー・ニン ” ปลาืนิง と御命名され、この養殖魚をタイ国民の蛋白源として広めるように御下命。その後、僅か6ヶ月で300g以上にも生育する雑食性の “ プラー・ニン ” は、タイ全土に普及、今や、タイ国民の重要な蛋白源の役を果たしています。

タイ国王が、この魚の名前を “ プラー・ニン ” と命名されたのは、
日本の皇太子名の “ 明仁 ” の “ 仁 ” の音読みから採られたとあります。

タイ王室と日本の皇室の良質な関係が、
次世代にも引き継がれることを祈念したいと思います。

( 注 )
プラー・ニン ปลาืนิง ( 意味合い : 明仁親王から提供を受けた魚 )
プラー ปลาื = 魚  、  ニン นิง = 明仁親王の名前の一字
  
(コメント)
2010年の最初の記事は何にしようかとあれこれ考えた末、天皇陛下のお魚の話題に落ち着いた。依然として亡国の民主党政権が続いており、小沢の家で大新年会だとか、あまり明るい話題はないが、皇室の良い話でも読んで気晴らしにしていただけたらと思う。

プラーがタイ語で魚、ニンが明仁陛下の「仁」で、プラーニンとうタイ名になったようだ。漢字で書くと仁魚となる。ティラピアという魚は、日本ではこっそり回転寿司の代用魚になったり、白身魚のフライになったりしているようだが、タイでは国民全体に広く愛されており、学校の授業でその由来をきちんと教えているところが素晴らしい。プラーニンにまつわる話は、日本の皇室とタイの王室の親密ぶりも窺えて、とても興味深い。

天皇陛下はご自身がアメリカから持ち帰ったブルーギルが国内で大繁殖したことについて、会見で遺憾の意を表明されたことがあるが、プラーニンはタイの人達の栄養状態を改善し、広く喜ばれ、陛下の徳を高める結果となったようである。こういった逸話も、知らぬは日本人ばかりなりで、せいぜい一部のブログで紹介されたり、極稀にテレビで放送される程度なのだから、日本の社会がいかに歪んだ状態にあるか、理解出来ようというものである。

タイ国民の国王への尊崇の念は強く、そのつながりでタイ王室と親密なつながりのある日本の皇室にも、相応の敬意を払ってくれることが多い。日本人よりタイ人の方が日本の皇室について詳しいのは国際的な恥なので、タイに仕事や旅行で訪れる際は、プラーニンの由来ぐらいは一般常識として、是非覚えておきたいものである。


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